2012/06/30

取引、交渉、関係、因縁 -- ගනුදෙනුව

'ගනුදෙනුව'というシンハラ語はテレビドラマ『マリー』"මලී"でよく使われ、様々な意味合いで用いられる言葉である。

ビジネスであれば、お金のやり取り、商売の取り引きの意味で用いられる。お金と物の交換となる。

次のは、ガヤーンにお金の工面をしてほしいと頼まれたと信じたマドゥランギーがガヤーンの義理の姉のサロージャに言った言葉。ここでの'ගනුදෙනුව'とは、相手の借金を支払ってあげることを意味する。
"ගයාන්ට කියන්න​, කොහේවත් යන්න එපා කියලා. මොකද​, මේ ගනුදෙනුවෙන් පස්සෙ, මේක ඉවරයක් වෙමු." 『マリー』මලී 357話

「ガヤーンに言って、どこにも行かないようにって。ていうのは、この取り引きで今までのことは終わりにしようと思っているんで」 


次の例では、'ගනුදෙනුව'は人と人との交際、付き合いという意味である。サーリヤは妻の兄であるナワラトナと関係がこじれて口をきかない状態にある。妻は間をとりもとうとしたのに対して、サーリヤは次のように言う。


"බැරිවෙලාවට නවරත්නට මං කතා කරන්නෙ, නවරත්න මගෙන් සමාව ගත්තාට පස්සෙ. හරි? එතකම් මං ඒ මනුස්සයාත් එක්ක ගනුදෙනුවක් නෑ." 『マリー』මලී 357話

「仕方なくナワラトナと口をきくのは、ナワラトナが許しを乞うてきた後だ。いいか。それまであいつとは一切関係を持たないからな」 

人と接する場合には、よく考えて言葉の使い方、行動の仕方を考えなければならない。次の例は、サーリヤが医術や呪術において大きな力を持つディンギリとの接し方('ගනුදෙනු කරනවා')について語った言葉。

"ඒ ගෑණිත් එක්ක ගනුදෙනු කරන කොට ටිකක් පරිස්සමින් ගනුදෙනු කලොත් තමයි හොඳ​."『マリー』මලී 262話
 「あの女と接するときは少し慎重に接するのがいい」

人との関係はうまくいくとは限らない。問題が生じる場合がある。 ディンギリがウックワとの関係で生じた問題、つまり、因縁についての話が次の例である。

"උක්කුව ගෙ මගෙ අතර වෙච්ච පොඩි ගනුදෙනුවක් නෙ."『マリー』මලී 262話
 「ウックワと私の間にある小さな因縁なんですよ」


 因縁というのは、いつかはけりを、決着をつけ、ちゃらにしなければならない、清算しなければならない('බේරගන්නවා')。次の会話は、サーリヤと妻の兄であるナワラトナとの間には、プラマイゼロにしなければならないようなお金の貸し借りや因縁が存在しているという話だ。

"ඔයාටයි මටයි බේරගන්න ගනුදෙනු ගොඩක් තියෙනවා. ඒව මං කොන්ක්‍රීට් එකක් දාලා, වහලා තියෙන්නෙ."『マリー』මලී 338話
「ナワラトナと私の間には けりをつけなければならない因縁がたくさんあって、それをコンクリートで固めて見えないようにしてあるんだ」

人と人との関係は持ちつ持たれつだ。しかし、相手にしたこと、されたことは互いの関係に影響を及ぼし、関係がこじれたときには、それが表に浮上してきて、清算しなければならない時が来るのである。

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