シンハラ映画『ウットパラワンナー』で主人公ウプリが出家の儀式で髪を切る場面がある。大女優マーリニー・フォンセーカー(මාලිනී
ෆොන්සේකා)演じる長尼僧(නායක
මෙහෙණිය)が主導僧として白衣を着たウプリの前髪にハサミを一つ入れる。その切った髪をウプリが両手に受け取り、次のようにパーリ語を三唱する。
"kesa, loma, nakha,
danta, taco"
"kesa, loma, nakha,
danta, taco"
"kesa, loma, nakha,
danta, taco"
「頭髪、体毛、爪、歯、皮膚。頭髪、体毛、爪、歯、皮膚。頭髪、体毛、爪、歯、皮膚。」
南伝上座仏教における瞑想の5つの題目とされるもの。
頭髪、体毛、爪、歯、皮膚はいずれも身体と外の世界との境界に存在する。とりわけ、皮膚は身体の内と外の境界に位置し、これなくしては生きることはできない。
そして、これらの存在で我々は気づくのである。全ては移りゆき、変化していくことを。無常を。
女性の5つの美(පඤච කල්යාණය)と同様、5で概念がまとめあげられている。
0 件のコメント:
コメントを投稿